2016/09/18

海外インラインという選択

「限定」という響きは、甘美。

うん、わかるよ。

ただ、「限定」というドラッグが蔓延した結果、もっと、もっと、希少感が欲しくなっちゃう。

「限定」が「限定」じゃない感じ。

メーカーがシューズを売り出す際、確実に利益に繋がる、幅広いユーザーに届くインラインに注力するのは当たり前。

そもそも「限定」なんてのは、一種のバズであり、顧客サービスなんだよ。

そんな普通な「限定」ドラッグに飽きた人には、ちょっとナチュラルな「海外インライン」というドラッグはいかがでしょう??

【GEL-LYTE III】

asics TIGER以前のasicsのカジュアルラインで海外リリースされたGEL-LYTE IIIです。

当時はasicsを取り扱うお店も少なかったし、数年前のモデルだし、日本での希少感はくすぐられますよ。

インラインとは言え、そんなに安っぽくないですよ。

柔らかいメッシュが良い感じ。

差し色のオレンジが、NYCっぽさを無理矢理にでも感じることが出来るぜ。(笑)


つま先とヒールのリフもGEL-LYTE IIIならでは。

asicsは年数経っても、丈夫でヘタレない。

海外旅行に行って、発掘するも良し。並行輸入ショップをディグるのも良し。

海外インライン、オススメですよ!!

6 件のコメント:

  1. いつもブログを楽しく拝見してます。

    hdpnさんのスニーカーに対する見方には共感する点がたくさんあるのと同時に、新たな発見が毎回あって、読んでいて非常に面白いです。

    海外のインラインへの注目は興味深いです。限定ものは限定もので作りも細かく、その完成度の高さが良い点ですが、購買競争になってしまって、その商品について深く検討する段階が抜け落ちているような気がしてなりません。その点において、海外のインラインは競争になることが無く、じっくり考える時間があって、かつ日本に流通していないものを入手するという自己満足も得ることができます。


    僕はasics tigerのシューズを好んで多く所有していますが、僕自身90年代生まれで、元となるモデルについて、雑誌等で紹介されている程度でしか知りません。もっともっとasics tigerの歴史を詳しく知ったうえで履きたいです。無理なお願いかもしれませんが、そのオリジナルの魅力をhdpnさんに、元を知らない世代のためにも、このブログで語っていただきたいです。

    このようなブログを書いていただき、本当に感謝です。
    これからもポン日記楽しく読ませていただきます!

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  2. >visor64さん

    コメントありがとうございます!!とても励みになります。

    また、僕の考え方に賛同していただいて、とても嬉しく思います。

    スニーカーブームってまだ継続しているんでしょうか? 僕はもう終焉が見えていると思っていますが、嬉しい点は選択肢が増えたということ、女性への拡がりが定着しつつあるということでしょうか。

    NIKEやadidasと違って、asicsはまだストリートに根付いていないんですよね。昨年、asics TIGERラインが発足し、GEL-LYTE IIIの25周年とフックして、様々なアカウントでSMUが展開されました。その際には盛り上がったんですが、今ではどうでしょうか? 沈静化しちゃいましたよね。僕はブームに対して否定的ではないし、限定に魅力も感じています。

    スニーカー好きって、結局目立ちたがり屋さんなんです。(笑)だから珍しいモノに飛びつく。でも、今週限定を手に入れて、翌週が来たら、もう先週の限定は過去の話になっちゃうんですね。そういうのに疑問を感じて、今回は海外インラインというテーマを取り上げました。

    visor64さんはasicsがお好きなんですね。asicsの楽しみ方は3通りあります。Onitsuka、パフォーマンス、asics TIGERですね。現在のasics TIGERラインのプロダクツはほとんどが当時日本では展開されていませんでした。GEL-LYTE IIIだって、言わば逆輸入です。それだけ評価が国内と海外では違っていたし、国内向けと海外向けはラインナップも大きく分かれていました。日本人よりも海外の人達がasicsに対して正当な評価をしていたんだと思います。だから企業的にasics AMERICAの立場が強くなっているのもわかるかなぁと。

    期待に応えられる様にがんばります。

    ありがとうございます!!

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  3. hdpn さん

    早速の返信ありがとうございます!

    スニーカーブームに関して、hdpnさんの終わりに近づいているという意見は、ここ数年の動向しか見てきてない僕にとって、全体像が見れたようで、とても参考になります。


    なるほどasics tigerのほとんどは当時の海外向けだったのですね。オンラインの商品のページや雑誌に紹介されている様々な情報が、その点に触れていない点が残念です。asics AMERICAの立場が強いのも納得しました。

    僕の中で、asicsブランドにおけるasics tigerの魅力は"機能美"にあると思います。Gel-lyte Ⅲのスプリットタン、Gel-Respectorのハードヒールカウンター、GT-Cool xpressのゲルウィンドウ…等々、シューズ機能の可視化が、今の時代になってカッコよさや美しさに変化して、僕みたいな20代前半の世代にもうけていると感じてます。それはasics tigerに限ったことじゃなくて、nikeのair maxやreebokのpumpの人気といったものにも鮮明に表れていると思います。

    今は、その機能美の中身が無くなって、ただの外見だけになってしまって、シューズの魅力が伝わりきっていないなと感じます。だからこそ、今そのシューズを履くにあたって、そのブランドのイメージであったり、その機能であったり、そのシューズの背景であったりといった、中身の面を発信しているポン日記は素晴らしくて、もっともっと深く知りたいと感じている僕にとって、貴重なページです。


    これからもスニーカーの魅力を存分に語って下さい!
    よろしくお願いします!

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  4. >visor64さん、

    誤解を恐れないで言うと、直近のスニーカーブームは、インバウンドの流れが大いに関係していました。先ずはそれが沈静化してきましたね。どんなものでも買い漁るということについてです。

    日本だけ見てみると、右肩上がりではなく、フラットになっている様に見えます。メーカーから見れば、確実に売上は下がっているでしょう。1996年〜1997年の後、スニーカーブーム(というよりNIKEブーム)があっという間に終わりました。メジャー化は陳腐化の始まりです。にわか層が一気に離れていきました。ファッションはトレンドですから、その動きは当たり前かも知れません。その後、復活の煙が上がるまでおよそ2年、3年くらいかかっています。1999年のNIKE DUNK復刻、2000年以降のNIKE alpha PROJECTによるハイテクの台頭ですね。

    ハイテクの裏側にローテクがありますね。代表的なものがCONVERSEの様なヴァルカナイズドシューズです。ハイテクが流行った反動で、次はローテクが流行るというのはよく見られる傾向なんですが、現在はというと市場が成熟したからか、消費者の選択肢が細分化されたからか、ハイテク。ローテク、ミッドテク等様々なモノが共存しているのが20年前とは違うんですね。ある意味、良い時代だと思いますよ。

    visor64さんの様な若い世代がいらっしゃること、とても嬉しく思います。asicsのデザイナーの人達とお話をした際に、僕は「ストーリー」の有無をとにかく強調しました。

    全てのプロダクツには必ずストーリーがあります。ストーリーの伝達に秀でているのは間違いなくNIKEです。デザイナーの名前がポンポン出てきて、デザイン画だったり、開発ストーリーが公開されていますよね。僕はそれが大切だと思っています。プロダクツの奥行きが出るからです。

    スニーカーに関するブログは、リーク情報が主で、たまに履いた時のプレヴューがあるものがほとんどなんです。僕はやろうと思えば、リークすることも出来ます。でも、リークすることで得られる優越感よりも、それで無くすことが大きいリスクをわかっているから敢えてやりません。僕は幸運なことにショップ店員さん達やメーカーの人達とも関わる機会が普通の人より多いんですね。そこで得られる情報や開発ストーリーを可能な限り伝えたいんです。でも、持っている情報や知識の100%をブログには書きません。70%くらいかな。わざと30%は書きません。それは、読んでくれている人が自分で調べて欲しいからです。

    僕の友人は「情報はデジタルで 購入はアナログで」と言っています。クリックして終わるのではなく、お店に通って欲しいんですよね。昔と違って宝探し的な要素は無くなってきましたが、それでも答えはお店にあります。その辺も伝えて行けたらと思います。

    ありがとうございます!!

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  5. hdpnさん

    ほぼ何も知らない僕に対して、ここまで丁寧に説明していただき、本当に感謝です。ありがとうございます!

    ここ20年間のスニーカー動向を簡潔に教えていただき、少しは流行の流れが理解できました。流行の全体像を把握するためには、その長いスパンでスニーカーに着目し続けてきたという経験と、一人の目線ではなく、複数の目線、それも幅広いジャンルに携わっている人の目線が必要だと思います。hdpnさんは時代の流れを肌で感じた経験があって、さらに多くの人との関わりあいのある広いネットワークをお持ちで、素晴らしい方だなと尊敬してます。

    ストーリーの有無はポン日記の中でもよく強調されていて、自分も大切だと感じます。おっしゃる通りで、スニーカーに奥行きが出て、そのスニーカーに対して違った見方できるのが素晴らしいです。

    これからは、hdpnさんの持っている情報や知識をデジタルで入手しつつ、自分の足でお店に行き、能動的にスニーカーに接して、スニーカーに対する様々な見方を養っていきたいと思います。

    突然の書き込みに、ここまで時間を割いてくださいまして、とても感謝です。また気になる記事がありましたら、コメントさせて頂きたいです。

    これからも楽しくて、ためになる記事を楽しみにしてます!

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    1. >visor64さん

      とんでもないです。

      ポン日記は閲覧数も多くないですし、コメントもほとんど頂けないので、とても嬉しかったです!!

      スニーカーが趣味になって約30年。自分でもなぜにこんなにもハマるのかわかりません。でも、好きなモノは好き。履きたいモノは履きたい。もうそういう風に開き直りました。(笑)

      若い世代の方が真摯にスニーカー文化を体感されていく、ある意味、とても羨ましいです。少なくとも僕よりも20年以上は先のスニーカーに触れることが出来るんですもん。もしvisor64さんがずーっとスニーカーのことが好きでいて、あなたの下の世代に何かを伝える機会があれば、それは素晴らしいことだと思います。

      ご存知かも知れませんが、ストーリーについてはmita sneakersのwebに詳しく載っていますよ。いつ誰が読んでもわかるように丁寧に書かれています。

      ポン日記はそういう見えるところに無い、且つ、ここまでは話しても良いよーというギリギリのことを伝えて行けたらなぁと思います。

      宜しくお願い致します!

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