2017/06/05

KISS MY AIRS7(追記)



ラジオ講座の時間です。

今日は、この名称について勉強しましょう。


【NIKE AIR MAX 1 PREMIUM SC】#101


先ず、このネーミングで気づいたことはありますか?

そう、"SC"、ですね。

NIKEというメーカーは実に多くの「秘密」めいた略号をボックスに記載しています。おそらくそれは顧客のためというよりも、メーカー側の管理上の理由ではないかと思われます。

例えば、

"QS"は、"Quick Strike"ですね。

"ND"は"New Design"説と"Nomad"説があります。

"NRG"は"Energy"ラインのこと。

"TZ"もよく見られますね。"Tier Zero"ということは変態のみなさんには基本でしょう。

では、基本中の基本、"SC"ですが、

テキストの28ページを開いてください。


そうですね。"Sports Classic" です。


誕生30周年のAIR MAX 1。1987年のデビュー後、AIR MAX LIGHTにバトンが渡り、その後数々のAIR MAXがリリースされた以降でも、復刻版として現在までリリースされています。


NIKEという会社は、一時期、復刻については否定的でした。それは常に革新を求めるNIKEが過去を振り返らないという姿勢ゆえ、です。

それが軟化して、過去の名作達が次々と復刻リリースされ、現在ではかなりの割合の売上を占めています。

復刻シューズには、復刻であることを示す記号が与えられることがあります。

"RETRO"という名称はAIR JORDANシリーズで有名ですね。JORDAN以外に"RETRO"と付くことはほぼ無く、最近になってAIR FORCE 1に見られる様になってきました。

"OG"、つまり"Original"も復刻を表す記号の1つです。

かの有名なAIR MAX 95がそのイヤーモデルとしての使命を終えたのにも関わらず、あまりの人気ゆえ直ぐに復刻を果たしましたが、その際はAIR MAXの名称ではなく、AIR TOTAL MAX SCでの登場となりました。ネーミングを変えてしまったのは、当時の現行のAIR MAXに対する配慮でしょう。

復刻の際にネーミングを変えることは決して珍しいことではありませんよ。例えば、AIR MAX CW、Chris WebberのシグネチャーシューズはNIKEとの契約終了後に復刻され、AIR MAX SENSATIONとなりました。AIR MAX IV、通称"Big Window"はAIR CLASSIC BWですね。ネーミングを変えてもリリースされること、すなわち、それだけ優秀なプロダクツということでしょう。

パフォーマンスモデルの役割を終え、カジュアルシーンへと舞台を移した時、よく用いられるのが"SC"というわけです。

このジュエルスウッシュのモデルも初めて登場した時は、ランニングのパフォーマンスモデルとしてではありませんでした。


カジュアルモデルとしてのAIR MAX 1の新しい付加価値、デザインなので"SC"というわけです。

今回のリリースで、"SC"の復刻なんだよ、ということをボックスでアピールしているのがとても意義深いのです。


上質なレザーのPREMIUMモデルに"SC"としてのジュエルスウッシュ。

30周年で再び問いかけるAIR MAX 1の魅力。


クリアソールに透ける大きなスウッシュ。


普段見えない所にもNIKEのレガシーが表現されています。

NIKEが誕生して45年。

他のブランドと比べて歴史が浅いブランドなのに、ここまで心に残るアーカイブが多いのも、"There is no finish line."という企業スローガンの賜物でしょう。


では、本日の授業はここまでとします。

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